転職を考えている税理士でも、年齢や実務経験の乏しさを理由に、転職に躊躇してしまう方も少なくありません。
しかし結論を言ってしまうと、年齢も実務経験も、転職の成功可否の直接的な原因にはなりません。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
税理士の転職は何歳まで?40代や50代は年齢的にアウト?

税理士の転職において、年齢は重要な要素の一つですが、40代や50代ならもう転職できないなど、特定の年齢までの制限はありません。
実際、税理士として培った実務経験やスキルは、年齢よりも重要な要因となります。ただし、転職を成功させるためにはいくつかのポイントを考慮に入れることが大切です。
まず第一に、税理士の転職ではやはり経験が重要です。年齢が上がると、税務分野をはじめ、相続税申告、事業承継、国際税務などの専門的な分野での経験が豊富になる方も多いはず。
これは転職先の会計事務所や税理士法人にとって非常に魅力的な要素となります。
経験豊富な税理士は経営者から高い需要があるので、年齢に関係なく高待遇での転職の可能性が高まるでしょう。
さらに、時代に応じた新しい知識を習得することも大切です。インボイス制度などが好例です。
税法や規制は絶えず変化しており、最新の情報に対応できている能力は価値があると言えます。
「もう50歳だから最新の税務には対応できない」というのではもちろん税理士として話にならないので、年齢に関係なく、常に学び続け、成長し続ける姿勢は重要です。
転職できるかどうかは年齢よりも転職理由で決まる

税理士が転職に成功できるかどうかは、その転職理由や動機がチェックされるでしょう。
転職の際には自身のキャリアゴールを明確にしましょう。どのような職場やポジションを目指すのか、将来のビジョンを持つことが成功への一歩です。
自身のキャリアを実現するための適切な転職先を見つければ、その志望動機は理にかなったものとして映るはずです。
たとえば、家族構成の変化に伴う生活環境の変化は誰にでも訪れることです。
親御さんの介護のための地元へのUターンや、お子さんの教育のための移住などを検討する方もいるでしょう。
ですから、40代や50代になって、税理士が転職をすることは変なことではないのです。その理由があれば何も問題はありません。
税理士の転職においては年齢よりも資格、経験、学習意欲、そしてキャリアや人生設計が重要です。
これらの要素をバランスよく考慮し、新たなステップに向けて進んでいくことが転職成功への鍵となります。
20代や30代でも、実務未経験の税理士は転職市場で不利?

もしもあなたの年齢が20代や30代で、実務未経験の税理士として転職を考えているのであれば、新たなキャリアへのステップを踏むための具体的なアドバイスをお伝えします。実務未経験でも転職に成功するための方法があります。
まず、税理士資格を持っているという基盤は大きなアドバンテージですが、実務未経験の場合、税務分野の知識やスキルが不足していることがあります。
税法や会計原則を熟知し、最新の法律や規制にも精通するために、職場の先輩やケーススタディーから教わったり、自身でも最新の情報をキャッチアップするなどして、自己学習を継続しましょう。
また、実務経験がない場合でも、非営利団体や地域コミュニティの会計業務を手伝うなど、実際の業務に触れる機会を作ることができます。これは履歴書や面接で有利に働くことがあります。
実務未経験の税理士は、やはり転職市場での人材価値としては低いと言わざるを得ません。
ですから、SNSを活用しましょう。会計業界の関係者や元同僚との交流を持ち、知人や友人からのアドバイスや非公開求人情報を収集しましょう。
X(旧Twitter)やフェイスブックなどを積極的に活用し、自分自身の存在価値を周囲に知らしめましょう。
自己PRを磨くことは大切です。実務未経験であっても、自身の学習意欲やスキルを強調し、なぜ税理士としてのキャリアを追求するのかを説明できる環境を用意しましょう。
採用する側の経営者としては、実務経験が豊富でも勤労意欲に欠ける税理士よりは、実務経験が無くても意欲的で学習能力が高い税理士を評価するはずです。
別記事にて、税理士が転職に使える会計業界専用転職サイトをまとめていますので、ぜひご活用ください。
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